高齢者の医療費を無料にするのは四方良し
増え続ける社会保障費が問題になっている。財務省のページには高齢者が原因とある。まあ、その通りだ。病院に行くと高齢者のたまり場みたいになっている。レジャー施設の代わりに病院に出かける高齢者もいる。だから業を煮やした政府は高収入の後期高齢者の自己負担額を1割から3割に増やす。それは良い考えだと誰もが思うだろう。私なんか高齢者の負担額は5割とか6割に増やすべきだくらいに思っていた。ところがである。
- 夕張市が財政破綻して市内の総合病院がなくなった。その後、夕張市では病気で死ぬ高齢者が減少した。そして老衰で死ぬ人が増えた。(これは医師の和田秀樹さんの著書と記事より)
- 外国の研究によると健康診断を定期的に受けている人とそうでない人を比べると、健康診断を受けない人の方が長生きと分かった。理由は余計な治療と余計な投薬を受けないから。
- 高血圧の薬は飲まない方が長生きできるという日本の医師が書いた記事を雑誌でよく目にする。
- 私はデータを探せなかったのだが、新型コロナが流行した結果、高齢者の死亡率が下がって寿命が延びたという話がある。理由は高齢者が病院に行かなくなったから。(これは医師の和田秀樹さんの著書と記事より)
これらの情報が的を射ているのなら、高齢者の医療費を無料にする方がよいのではないか。高齢者はさらに病院へ行くようになるだろう。高齢者が喜ぶ。医者が喜ぶ。製薬会社が喜ぶ。財務省が喜ぶ。三方良しどころか四方良しである。こんなうまい考えを思いつくとは、なんだか一休さんになった気分だ。北風と太陽の話にも似ている(感じだけね)。
突っ込みどころ満載なのは承知している。高齢者と製薬会社が喜ぶのは間違いないが、医者と財務省は不平を言うかもしれない。医者は「忙しくなるので困る」と言うだろう。財務省は「高齢者が薬漬けになって早死にするので長い目でみれば支出は減るだろうが、一時的に支出が増えるのは困る」と言うだろう。そんな感じなので実現することはないだろう。